11月の「音楽と観劇の会」は、『チョコレートドーナツ』を楽しむ会を企画致しました。
ゲイの男性が育児放棄された障がいを持つ子供を育てたという実話に着想を得て製作された映画「チョコレートドーナツ(原題:ANY DAY NOW)」は、社会的マイノリティが直面する問題を告発しつつ、愛と自由を求める人間の本質を描いています。
今回はメ~テレ事業様のご協力で観やすいお席をご用意しておりますので、この機会に、是非ご鑑賞ください。
【ストーリー】1979年、カリフォルニア。シンガーを夢見ながらもショーパブのダンサーとして生活の糧を得るルディ。正義を求めながらも、ゲイであることを隠して生きる検察官のポール。母の愛情を受けずに育ったダウン症のある少年マルコ。ある夜、ショーパブに客として訪れた検察官のポールは、ステージ上のルディに魅了され、2人はたちまち恋に落ちる。
「夢はベッド・ミドラーになること。」
「だったらなるべきだ」
ルディが暮らしている安アパートの隣室には、薬物依存症の母親とダウン症のある少年マルコが住んでいた。ある夜、大音量で音楽をかけっぱなしの部屋に息子のマルコを一人残し、母親は男といなくなってしまう。ルディが騒音を注意しに乗り込んだ部屋には、ただうずくまり、母親の帰宅を待つ少年マルコがいた。
不憫に思ったルディは、マルコを連れ帰る。しかし、ポールは「家庭局に連絡してマルコを施設にあずけろ」と助言する。その言葉に反発するルディだったが、マルコの母親は薬物所持で逮捕され、マルコはお気に入りの人形を抱きしめたまま、強制的に施設に連れて行かれてしまう。
しかし二人は、ポールの法的知識を駆使してマルコを救い出すことに成功。“いとこ”同士と偽り、生活環境の整っているポールの家で、マルコと共に暮らし始める。
初めて学校に通うマルコ。ポールはマルコの宿題の手伝いをし、ルディは毎朝朝食を作り、眠る前にはハッピーエンドの話を聞かせてマルコを眠らせる・・・。まるで本当の両親のように、二人はマルコを愛し、大切に育てた。しかし、家族になることを望む三人の前に、差別と偏見の壁が立ちはだかる。